【概要】
同じく肩こりと言っても、単純な筋肉疲労によるもの、肉体的過労、長時間の同じ姿勢、運動不足、精神疲労(ストレス)、眼精疲労、内臓疾患の反射症状、五十肩または上腕神経痛によるもの等、種々あり、原因の分からないものまであります。
内臓疾患から来るものでは、胸部疾患、肝臓疾患、胃疾患、婦人科疾患、更年期症状などが主です。
横隔膜神経反射として来る肩症は、幽門部・十二指腸・肝臓などの疾患によるものは右肩に、心臓・胃底部などの疾患によるものは左肩に現れます。
症状は、僧帽筋や肩甲帯諸筋の緊張感、疲労感、疼痛などが主ですが、後頸部の筋や全斜角筋の緊張も肩こりとして感じます。
概して肩こりの部は、筋の疲れたような鈍麻感覚を伴い、圧迫すると痛みがありますが、かえって快感を伴うといった、いわゆるテンダーネスの感じがあります。
なお、肩こりがもとで、頭痛・頭重・歯痛・眼疾患・高血圧症などを増悪させることもあります。肩こりは万病の元と言われる由縁ですね。
【治療】
鍼灸療法はいずれの肩こりにも非常に効果的です。原因が分かっているものでは、それぞれの原病の治療を行うことが必要ですが、その治療を行った上に、一般的な肩こりの治療も併せて行います。
首・肩コリの原因はさまざまなため、首・肩まわりの筋肉をほぐすと症状は軽くなりますが、それだけでは根本的な治療にはなりません。首・肩コリの根本治療のためには、首・肩だけに鍼治療を行なうのではなく、身体全体の治療も行っていきます。
当院では、まず経絡治療で全身の気血のめぐりを良くした後、首・肩周りの主なツボ(天柱・風池・肩井・天髎・膏肓・天宗・身柱など)にはりや灸でその部分の血流を改善させます。
また、慢性固執の肩こりで肩背部に欝血した硬結がある場合、そこに三稜鍼で浅く鍼をし、吸角で瘀血(おけつ)を取り除く(刺絡鍼法)ことで症状が軽快します。
いずれにせよ、肩こりの原因となる日常の生活習慣を改め、改善していく必要は言うまでもありませんので、原因をつきとめアドバイスをさせて頂きます。
はり、きゅうと言うと、痛い!熱い!とイメージされるかもしれません。ですが、当院では熱くないきゅう、痛くないはりも行っておりますのでご安心ください。実際、当院の患者様には、鍼灸が初めてと言う肩が多くおられます。
頑固な肩こりで、マッサージだけではなかなか解消できない方、鍼灸が全く初めての方、是非当院の鍼灸をお試しください。